風邪の手当て
風は疲れが溜まって体力免疫力が低下した場合に罹るようです。
人混みや電車やバスの乗り物ではマスクを付けるというような、日頃からの用心は勿論ですが、「罹ったかな」と自覚したら、
まずお医者様に診てもらう
家庭での手当て
の順番が大事だと思います。自己判断だけでは「風邪をこじらせる」「ほかの病気を見落とす」危険が考えられます。
症状を感じた時に早めに手を打てば、風邪がのどや鼻だけで済んだものを風邪の菌を肺や腎臓まで下ろしてしまうことが、ママあるのです。
素人判断、民間療法だけに走ってしまうのは、だから危険だといいます。単なる風邪だと思っていたものに実は別の病気が潜んでいた、という話はよく耳にします。
今回は喉が痛い時の民間療法をご紹介しようと書き始めていますが、のどの痛みには恐ろしい病気が迫っていることがあるのです。
子供の場合ですがわたくしが4歳の時にのどが痛くて声がでにくくなって、母がお医者に連れて行こうか、といってくれた時に、勤めが終わって帰ってくる父に連れて行ってもらうから、と夕方遅くまで父の帰りを待っていました。(父は母より優しかったから、笑)
実はジフテリアだったのです。
当時は戦後まもなくでジフテリアが子供たちの間に流行っていて同い年の従妹も丁度罹りました。
時間が経つにつれてだんだん声が出なくなり息も苦しくなってきたのをみて、母がニンニクをすりおろして口に含み、わたくしの喉に吹きかけました。結果的にこれが良かったのです。ニンニクは殺菌能力が高いそうです。
ジフテリアは喉に菌が入って胞子のように白い幕を作り、子供の場合は息が出来なくなって亡くなってしまうことがよくありました。(従妹は亡くなりました)
但し、専門家の診断を受けて納得した場合以降は、伝統的な智慧、いわゆる民間療法を試みるのも、体が楽になる良い方法だと考えています。
自宅で手当てをする場合。(母から受け継いだわが家の民間療法です)
@熱めのお風呂
風に罹ったな、と自覚症状があって、熱が出ても頭が痛く無く元気もある場合は、普通のスケジュール通りの生活をして熱めのお風呂にも入ります。
わたくしの場合は42度がいいようです。
銭湯でお年寄りが熱いお湯に平気で入っているときに、わたくしが疑問を口にすると、母の解説では、年を取ってくると皮膚感覚が鈍くなるので、42度以上の熱いお湯に入っても、皮膚は赤くならず、若い人とはお湯の温度への反応が違うそうです。
熱いお湯というのは皮膚が赤くなる程度の熱さです。
疲れが取れるからと、ぬるめのお湯にじっくり入ると余計に風邪を進行させてしまうようです。お風呂の温度や入り方にはそれぞれの用途があるのですね。
A水分補給
汗が出たら、直ぐに着替えられるように下着の準備をしておきます。熱が高い時には下着がグショグショになって、一晩で何枚も代えることになります。
水分は白湯が一番いいのですが、面倒な時にはお水でもよく、一口ずつ、のどの渇きが治まる程度に飲みます。(一度にがぶ飲みはしない)
スポーツ飲料も水分補給にはいいのかもしれませんが、わたくしは、飲むと吐いたり気分が悪くなるので飲みません。水よりジュースが欲しい時もありますね。しかし、一般に子供が好むオレンジジュースは、わたくしの場合おなかを壊すのであまり飲みません。
自分にあった、体が欲しがる水分でいいのでしょうね。
B汗をかく
元気や、やる気が出ない場合は無理をせず、とにかく汗が出るように温かくして腰椎5番(肩甲骨の間の脊椎真ん中が汗のツボなので、そこをホカロンなどで温めるか、蒸しタオル(レンジで濡れタオルをチン)を当てます。
汗が出ない!と苦しんでいる方は是非試みてください。
C熱が下がったら
出来れば一日だけでも外へ出ない。仕事を休む。布団に入ってよく寝る。
誰でも熱のあるうちは、寝ているのですが、民間療法の一番大事なところは、熱が下がったときの養生です。
友人たちは生真面目な方が多く、ほとんどの方が、熱が下がったから、溜まった家事を片付けようと、掃除洗濯買い物仕事の続き、など張り切ります。
これが風の対応には一番悪いのです。
熱が下がっただけで、風邪はまだ治り切っていません。
養生というのは、次に風邪に罹りにくくする抵抗力、体力を養う、という意味があるのですから、体の再生、立て直しには休養する時間が必要なのです。
十分に休まないで動いた場合、またふとしたきっかけで風邪を引いてしまいます。
人間の肉体はいつも「破壊と建設」を繰り返しながら外からの刺激に対応しています。
破壊を受けても、いつでも立ち直る事、建設できる強い体になるには、風邪という経験を活かして、より風邪に対応のできる体つくりをする必要があるのです。
風邪に罹って体力が落ちたままで、日常の活動を始めてしまうと、体が風邪に対する対応能力を学習しないうちに、またまた疲労してしまうので、せっかくのチャンスを無くしてしまうことになるのです。
細胞は日々進化老化していますから、体を再生させる為には、上手に破壊と建設の仕事ができる人ほど健康体といえます。ですから、そのための風邪(破壊)はなんなく遣り過ごせるようになるといいのです。
今回は特にのどのトラブルの為に対処法を説明します。
喉(のど)に効くもの
お医者様にのどの痛みがあるときに何種類かのトローチを貰いますが、トローチといっても薬なので、それではない方法で喉の痛みやカスレを改善する方法を試してみるのもいいでしょう。
ア、大根の蜂蜜漬け
一番簡単。大根を短冊切りか、小さく切って蜂蜜に漬け、一晩置きます。朝になると水分が上がってきますのでそれを適量(スプーンで2〜3杯)コップに入れてお湯で溶かして飲みます。のどの痛みが取れます。
イ、葱(ねぎ)スープ
太葱でも万能葱でも好みの味付けでスープとして毎食飲みます。
ウ、葱を長めに切りさっとゆでたものをタオルかハンカチに包んで喉に巻きます。ちょっと臭いがしますが、のどの痛みが一晩で取れます。
エ、花梨(かりん)の蜂蜜漬け
今(11月の終わり)丁度花梨の実が黄色く色づいてきています。スーパーに出ることもあります。実は大きいので1個で間に合います。蓋つきのガラス瓶(梅酒を漬けるときのような)にスライスした実を入れ、蜂蜜が実にひたひたになるまで入れます)1か月すればエキスを薄めて飲めます。実は固いのでスライスするときに手を切らないように注意が必要です。
喉が弱い人は常備しておき、のどが枯れたり、痛い時に年中使います。
出来上がったものがスーパーで、食品として売られている場合もあります。
わたくしは以前、吉祥寺のロジャース(安売りのお店)で買ったことがあります。
オ、みんなの前で話す必要のある方に。
玉子の黄身を生で飲みます。(生臭いので、ちょっと勇気が必要。わたくしは人前で話すのが仕事ですので、話す直前に玉子の黄身をツルリと飲むことがありました。90分ぐらいは滑らかに声が出ます。
カ、パワーストーンがお好きな方、アクセサリーをお持ちの方は、「喉には琥珀」が役に立ちます。のどのトラブルを解消してくれる石は琥珀です。
大抵の方はネックレスやペンダントでお持ちかもしれません。
また、アクセサリーになっている高いものではなく、石やさん(パワーストーンの専門店)では琥珀の原石を安価に売っていますので何かの機会にお店を覗いてもるのもいいですよ。
*喉、咳止め関係は、蓮根(れんこん)、大蒜(ニンニク)、生姜(しょうが)、が渇かせませんね。鶏ガラ出汁でそれらを入れたスープは食欲がない時には大変役に立ちます。もとから作るのが大変な時には、チューブ入りやスープの素を利用するのが便利です。
*わたくしは癌に罹ったときにはこれに人参をすりおろして入れ特性人参スープで乗り切りました。
*具合の悪い時には、あまり食べないのも養生のうちです。
食べ続けていると消化のために内臓が働こうとして疲れを加速することになります。動物は具合の悪い時にはじっとして、体調が戻るのを待ちます。人間も最近は食べ過ぎ飲み過ぎです。自戒を込めて留意したいと思います。